骨格フェイズはページの詳細な設計図です。
構造フェイズと骨格フェイズは同時に進行する部分が多くあります。サイトマップを検討しながらワイヤーフレームも同時に考えていきます。まずサイトマップを作成し、ワイヤーフレームを検討していきますが、ここは何度も作成、検討、作り直しを繰り返し、ブラッシュアップして行くことになります。
構造を検討し、画面詳細を紙などにかきおこしながら、検討していきます。改善を繰り返して行くことになるのでまず紙で書いて議論の土台にすべきです。ここであまりにも綺麗に作りすぎてしまうとプロジェクトに関わる人の中には、完成系と勘違いする人が出てくるからです。あくまで検討、議論のはじまりです。徐々に完成系にむけて、整備していくのが良いでしょう。ペーパープロトタイピング、ユーザーテストなども行えると理想的です。

ペーパープロトタイピング
一見原始的な方法ですが、効果的な手法です。
紙と鉛筆、ハサミとセロテープがあれば作成できます。順番を入れ替えたり、付け足したり自由自在で後述するユーザーテストにも使用できます。
改善を繰り返して、ブラッシュアップしていくことになるので、最初は紙で手書きがいいでしょう。かっちりと作り込んでしまうとこれが完成形だと勘違いされる恐れがあるためです。それを避けるために一番ベストなのが紙と鉛筆を使ったたたき台でしょう。

ユーザーテスト
実際のユーザーにサイトを使ってみてもらいテストをします。
ここで必要なのはどんな要素が必要なのか、その優先順位です。
上記のペーパープロトタイプをつかってもユーザーテストを実施できます。ECサイトのASPサービスを活用してECサイトを制作する場合、一番重要な、そもそも買い物が出来ること、という条件は最初から備えているのでそのシステム部分にかんするテストは必要がありません。ただし、ユーザーがどのようなページを閲覧して購入に至るか、というのはテストできます。しかし、数人のテストでは仮説の検証ができませんので、実際のサイトリリースしながらのテストも必要です。
この段階で出来るのは、コンテンツをどのような順番でみて貰えば購入につながるのか、という仮説の精度を高めるのが目的です。最終的な答えはそのECサイトが稼働し始めないとわからない、といえます。

実際問題としては、電化製品などのプロダクト開発と違い、ECサイトのコンテンツシナリオにより、ユーザーを買う気にさせる、これについては数人テストしたところで正解は得られないでしょう。まずは仮説に基づきサイトをリリースし、実際のユーザーの動きや購買行動を解析して、改善を繰り返す方が、現実的です。
ECサイトの制作段階でリリース後の検証、テストまでも工程に組み入れておき、改善を前提にして、プロジェクトを進めるべきです。
ユーザーシナリオの検討は仮説に基づき、組み立てるものなので議論をしだすとエンドレスとなります。責任者例えばディレクターがある程度の水準に達したと判断して、実際のリリーステスト段階に進むべきでしょう。下手をすると議論が白熱して人間関係が壊れる事にもなりかねません。サイトを、リリースし、客観的な事実に基づき、改善を繰り返すべきでしょう。
google analytics 、実際のユーザーへの聞き取りなどをもとに改善点が見えてきますので、そこで客観的事実をもとに議論しなおすべきです。
サイトが完成して終わりではなく、そこから改善が始まるということを、チーム全体、クライアント、制作者全員が共通の認識を持って進めます。

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